自動多面加工に対応するローランド「切削RP」のハイエンドモデル MODELA Pro MDX-650

ローランド ディー.ジー.株式会社(浜松市新都田1-6-4/代表取締役社長:冨岡昌弘)は、3D CAD/CGで作成したデータの切削加工を高速・高精度に行うプロフェッショナル向けモデリングマシンの最上位機種「MODELA Pro(モデラ プロ) Model MDX-650」を本日発表いたします。

現在、あらゆる設計分野で3Dデータを活用したデジタル・エンジニアリング・プロセスが注目され多くの工程において急速にデジタル化が進む中で、当社では、3D CADデータの切削加工により設計者がオフィスに居ながらデザイン形状の確認、試作・簡易型等の作成を可能にする「切削RP -Subtractive RP-」を推進しております。

今回ご紹介の新製品「MODELA Pro Model MDX-650」は、切削RPシステムとしてこれまでに培ったモデリングマシン開発の技術力を結集した製品です。

当社では1986年にモデリングマシンの第1号機「CAMM-3 Model PNC-3000」を発売。以来、発表した数々の製品は、3次元加工を身近にするツールとして既に10年以上続くロングセラーとなっております。MDX-650は、これまでの製品の優れたコンセプトを受け継いだ、MDXシリーズの最上位機種となるハイスペック・モデリングマシンです。
650mm(X)×450mm(Y)×155mm(Z)のワイドな加工エリアで大型の切削ニーズ対応し、高性能ACサーボモーターをXYZ軸制御系に搭載することで、パワフルで高精度な3軸制御による切削加工を実現します。また、本体の制御コマンドは、専用のモデリングコマンドに加え、大型工作機の標準命令であるNCコード(Gコード)を採用、多くのCAMソフトウェアからの制御が可能です。さらにオプションとして、これまで困難であった複雑な形状の切削加工を容易にし、切削RPをより身近にする自動多面加工装置「回転軸ユニット/ZCL-650」と、芯振精度の向上や高負荷切削に対応した「高精度スピンドル/ZS-650TY」をご用意いたしました。

デザイン形状の検証をはじめ、試作加工、小ロット生産まで幅広いニーズに対応する「MODELA Pro Model MDX-650」は、2001年10月15日(月)発売です。

MDX-650の主な特長

デジタルACサーボモーター&新開発FFPを搭載したパワフルな切削加工

MDX-650は、大型のNC加工機やフライス盤などに使われている高性能デジタルACサーボ(DAC)をXYZ軸制御系に搭載。さらに、予め解析された制御データを元に適正な信号処理を行い高精度な動作を行う電子予測制御システム「FFP(Feed Forward Processing)」を採用することで、トルク・速度を常にスムーズにコントロールします。これにより、パワフルで安定した加工が可能です。

回転軸ユニット「ZCL-650」による自動多面加工

MDX-650では、材料の両サイドをクランプで固定するだけで自動的に2面・4面を加工する回転軸ユニット「ZCL-650」をオプションでご用意いたしました。従来の加工機による多面加工は、加工物を反転させる際、独自のノウハウや高度な技術力を必要とする困難な作業でしたが、これにより簡単に、また効率的に行うことが可能です。

新開発の高精度スピンドルユニット「ZS-650TY」

高精度スピンドル「ZS-650TY」は、高い負荷に対しても優れた切削性能を発揮、芯振精度も向上し安定した切削が可能です。コレット部はISO15488に準拠したユキワ精工株式会社製EYコレット(EY16シリーズ)がご利用いただけます。
また、スタンダードなモデリング用スピンドルとして、汎用的に活用できる高トルクスピンドル「ZS-650T」もご用意いたしました。
※スピンドルはオプション(別売り)です。

多彩なアプリケーションソフトを標準付属

本体の制御コマンドは、専用のモデリングコマンドに加え、大型工作機の標準命令であるNCコード(Gコード)を採用、多くのCAMソフトウェアからの制御が可能です。
また、お手持ちの3D CAD/CGソフトで作成したDXF、STLファイルなどを読み込み、切削加工を行う簡易CAMソフトウェア「MODELA Player」と、加工後の形状シミュレートや切削時間を確認できる切削シミュレーションソフト「Virtual MODELA」も標準で付属しています。

高い安全性と優れた機能性・操作性

スピンドルカバー部にインターロックスイッチの搭載をはじめ、非常時に電源を遮断する緊急停止スイッチを標準装備しています。また、加工機全体を保護するセーフティカバーもオプションでご用意。さらに、ジョグダイヤルとLCDパネルを採用した操作部は、対話型メニューにより簡単に各種設定が行えます。

主な仕様

製品名	MDX-650
最大動作範囲	650mm(X)×450mm(Y)×155mm(Z)
主軸モーター	最大 400W(高トルクスピンドルの場合)
主軸回転数	【高トルクスピンドル・高精度スピンドル】最大 12000rpm 【高回転スピンドル】最大 20000rpm
動作速度	最大 85mm/sec.
制御コマンド	RML-1 mode1/mode2、NCコード(ディスプレイ操作にて選択)
インターフェイス	パラレル(セントロニクス社仕様準拠) シリアル(RS-232C規格)
本体標準価格(税抜)	3,150,000円
発売後1年間の販売目標台数	500台(国内・海外の合計台数)
発売日	2001年10月15日(月)

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