製品ニュース

2008年06月24日

ローランド ディー.ジー.株式会社

「MODELA シリーズ」専用 高機能CAMソフトウェア誕生!SRP Player Pro 発表!

SRP Player Pro

ローランド ディー.ジー.株式会社(本社:浜松市北区新都田1-6-4/代表取締役社長:冨岡昌弘)は、切削RPマシン「MODELAシリーズ」用CAMソフトウェア「SRP Player Pro(エスアールピー プレイヤー プロ)」を本日発表、7月1日より新発売いたします。

開発の背景
当社では、“3Dデータを活用したものづくり”が多くの製造業にとってより身近になるように、多彩な素材に対応し、しかも低コストで導入できる切削による3次元出力機を提唱。プロダクトデザイナーや設計者のイメージをかたちにする「MODELAシリーズ」としてエントリーモデルからハイエンドモデルまで、幅広い3D出力製品をご提案してきました。「MODELAシリーズ」は、実際に生産現場で使用される金型の加工と同じ「切削RP(SRP:Subtractive Rapid Prototyping)」方式のため、他の方式(積層RP等)に比べ、より実際の製品に近い成果物が得られるので、多くの企業への導入が進んでいます。半面、切削用の刃物を使用することから、加工条件の設定などを行う専用ソフトウェア(CAMソフトウェア)を必要とし、特にはじめて使用するユーザーにとっては、導入のハードルとなっていたことは否めません。

そこで当社では、初代MODELAシリーズの発売以来、簡単操作の専用CAMソフトウェアを開発し、製品に付属してまいりました。さらに2006年6月には、切削加工の専門用語を知らないユーザーでも3D CAD等で作成したデータの取り込みから切削用データの生成までの一連の流れを、ボタンをクリックしていくだけで完了する切削RPソフトウェア「SRP Player」を開発。
MODELA PROIIシリーズに標準付属し、その他の機種のユーザー様向けにも販売しています。

このように多くのユーザー様に導入が進むにつれ、お客様の加工レベルが向上し、簡単操作はそのままに、より高度な切削加工を行いたいという声が高まってきました。そこで「SRP Player」で実現したCAMソフトウェアとしては従来にない設定作業の簡単さを継承しつつ、加工のプロの方々にもご納得いただけるよう大幅に機能をアップした「MODELAシリーズ」専用の高機能CAMソフトウェアとして、「SRP Player Pro」を開発し、販売することと致しました。
「MODELAシリーズ」の機能を最大限に引き出せることはもちろん、使用する刃物(エンドミル)や加工する材料の選択、切削方法の各種の設定パラメータもきめ細かく設定することが可能です。さらにフリーダイヤルのコールセンターが使用方法などのお問合わせに無料で対応しますので、初めて切削加工を行う方も安心してご使用いただけます。
「SRP Player Pro」で製品デザインから試作加工、小ロットパーツの加工まで、3Dものづくりにおける切削RPの有用性がさらに増すものと期待します。

品名 SRP Player Pro
標準価格 1,000,000円(税込価格 1,050,000円)
販売目標本数 発売後1年間で600本(国内・海外の合計本数)
発売日 2008年 7月 1日(火)

主な特長

美しい曲面加工を実現
一般的なCAMソフトウェアの多くはポリゴン計算方式を採用しているため、3D CADソフトウェアを用いて作成した高精度のサーフェスデータも切削時にポリゴンメッシュ化されてしまい、曲面の再現性が損なわれたり、エッジが綺麗に出せないことがあります。SRP Player Proは読み込んだサーフェスデータからダイレクトにCL(カッターロケーション:工具経路)を計算するため、高精度で美しい形状再現が可能です。

削り残し部分を自動除去
使用した刃物(エンドミル)の太さや形状によっては、仕上げ加工後に削り残しが出来てしまうことがあります。通常この部分は一箇所ずつ指定しながらの部分切削加工で対応しますが、SRP Player Proは削り残した部分を自動検出、指定したエンドミルの大きさによって最適なCLを作成します。

低負荷加工で運用コストダウンに貢献
切削加工に用いるエンドミルは様々な方向に動くことにより材料を削り取ります。そのため、特にムクの材料から大まかに形状を削りだす荒削り時には、エンドミルに大きな負荷がかかることがあります。SRP Player Proはその負荷を軽減する機能を搭載していますので、エンドミルや加工機本体をより長持ちさせることができ、また加工スピードの高速化、切削音の軽減にも効果があります。

作業を効率化する部分切削機能
従来のCAMソフトウェアでは部分切削を行う際、四角形や円形で範囲を指定することがほとんどでした。そのため余分な部分も切削してしまい、時間がかかったり仕上がりに影響が出たりしてしまうことがありました。SRP Player Proは、多角形や曲面による必要最小限な加工範囲指定が可能になり、加工を行いたい部分を確実に指定することができます。これによりCL計算や加工時間が短縮され、無駄な動きがおさえられるため、成果物をより美しく、より早く手にしていただけます。

画面表示の例

  • 設定画面

    設定画面

  • CL画面

    CL画面

主な仕様

SRP Player Pro
対応機種 MODELA PROIIシリーズ MDX-540/540A/540S/540SA
MODELAシリーズ MDX-40/20/15、MODELA Pro MDX-5000R*
MODELA Proシリーズ MDX-650/650A/500(生産終了)
インポート形式 3dm(Rhinoceros 1.0~4.0)、IGES、STL、DXF(AutoCAD)、crm(Craft MILL:PlusR限定)
保存形式 SRP Player Pro形式(*.spp)
ポストプロセッサ ATCユニット / 回転軸ユニット対応
ユーザーインターフェイス 自動壁生成、ポリゴンスムージング、面出し機能、位置穴加工機能、捨て板機能、円表示機能、インチ対応、簡易図形編
サーバ機能 NCサーバ機能、演算サーバ機能(他のPCへのリモート演算機能)
加工機能 等高線荒取り、低負荷荒取り、等高線仕上げ加工、走査線加工、平坦部周回加工、ペンシル加工、エッジ加工、カーブ切削、取り残し切削
最適化機能 荒取りエアカット削除、自動クリアランス最適化、円弧補間機能、ホルダー干渉チェック機能
その他 簡易切削シミュレーション機能、設定項目のヒストリー機能、加工範囲の設定(多角形、曲面など)、マクロによるカスタマイズ(自動化など)

動作環境

コンピュータ本体 CPUにIntel®Pentium®4または、同等のCPUを搭載したPC-AT互換機
メモリ 512MB以上(1024MB以上推奨)
ハードディスク 2GB以上(仮想記憶領域として800MB以上のディスク領域が必要)
OS(オペレーションシステム) Windows®XP Professional(SP2) 32bit版、Windows Vista®Business 32bit版
入出力ポート USBポート:必須(ハードウェアプロテクトキー取付け用)、シリアル・パラレルポート
その他 CD-ROMが読み取り可能なメディアドライブ(インストール用)

仕様は予告なく変更する場合があります。
*MDX-5000Rは、モデリング アール社の製品です。

CAMソフトウェアについて
3D CADを用いて作成したデータを切削方式により立体化する場合、通常CAM(Computer Aided Manufacturing)ソフトウェアを経由して出力します。CAMソフトウェアは、設定された条件に従い実際にエンドミル(加工用の刃物)を動かすための軌道を計算するためのソフトウェアです。CAMソフトウェアの性能が加工の仕上がりに直接影響を与えるため、切削加工機に合ったCAMソフトウェアを選ぶことは非常に重要です。

報道関係の方のお問い合わせ先
ローランド ディー.ジー.株式会社
企画チーム
〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4  TEL:053-484-1208 / FAX:053-484-1216
お客様のお問い合わせ先
ローランド ディー.ジー.株式会社
コールセンター
〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4  TEL: 0120-808-232 / FAX:053-484-1218

一覧へ戻る