企業ニュース

2023年07月31日

ローランド ディー.ジー.株式会社

UAB Dimense print社(リトアニア)の株式を取得
~壁紙印刷のデジタル市場への本格参入と事業拡大~

グローバルに広告・看板用インクジェットプリンターや3次元ものづくりツールを製造・販売するローランド ディー.ジー.株式会社(本社:静岡県浜松市、代表取締役 社長執行役員:田部耕平)はリトアニアのヴィリニュスに本社を構える壁紙用商材の製造販売会社UAB VEIKAの子会社であるUAB Dimense print社の株式を取得することを決定しました。

UAB VEIKA CEO Aleksey Etin(左)と握手するローランド ディー.ジー.社長の田部耕平(右)

株式取得と増資の背景と目的
当社は「筋肉質な企業体質への変革」と「事業ポートフォリオの転換」を基本戦略にした3ヶ年の中期経営計画の中で、「デジタルと共創」で未来を拓くということを目標に掲げております。その一環として、当社の新規事業軸を確立すべくM&Aによる成長投資を検討していく中で、ケミカル技術に長け、オンリーワンの壁紙デジタルエンボッシングソリューションを提供しているUAB VEIKAの子会社であるUAB Dimense printの株式を50.1%取得することを決定いたしました。壁紙印刷のデジタル化はまだ市場に浸透していないものの、今後パーソナライズ需要が広がり、市場の拡大が見込まれることから、本格的に参入することにしました。またこのエンボス技術は、石膏の型に使用できるなど様々なアプリケーションへ凹凸加工を施すことができ、大きな可能性を秘めています。UAB Dimense printが保有しているDIMENSE™とEcodeco™の技術開発、および販売・サポートの継続による壁紙市場での事業強化を図ると共に、UAB VEIKAの優れた技術力と、当社の製造ノウハウやグローバル規模の販売ネットワークという強みを活かし、ユニークで付加価値の高い新たなデジタルプリントソリューションの開発・販売を推進し、さらなる市場開拓を目指します。

エンボス加工の印刷サンプル

UAB VEIKAとUAB Dimense printについて
1991年にリトアニアのヴィリニュスでヤコフ・エティン氏によって設立されたUAB VEIKAは、壁紙業界向けの資材の開発・製造・販売からスタートしたファミリー企業です。2007年に2代目のアレクシー・エティン博士が入社した後、研究開発の重要性を認識し、技術革新に特化した研究室を設立するなど、壁紙材やインクの開発において高い技術力を持っています。2012年以降はデジタル印刷に重点を置き、溶剤インクジェットプリンターとポリ塩化ビニール(PVC)素材の壁紙の生産を開始しました。その後、エンボス壁紙の下地となる環境に優しいPVCフリー、可塑剤フリー技術Ecodeco™を発明し特許を取得しています。更に、最先端の3Dデジタル大型インクジェットプリンターDIMENSE™を市場に投入し、環境に優しいインクと壁紙専用用紙による独創的なエンボス表現を可能にしたデジタルソリューションの認知度を高めてきました。株式を取得するUAB Dimense printは、UAB VEIKAの子会社で、UAB VEIKAが培ってきたこれらのインクや壁紙専用用紙の研究開発における高い技術力を継承しています。

両社社長コメント
ローランド ディー.ジー.株式会社 代表取締役 社長執行役員 田部耕平コメント
「2019年にDIMENSE™の壁紙ソリューションを初めて見た日のことを今でも鮮明に覚えています。今日の発表は、『デジタル技術の活用で、より豊かな社会を実現する』という当社のミッションと、『世界の創造(ワクワク)をデザインする』というパーパス、そしてDIMENSE™のデジタルの力で創造されるユニークで独創的なデジタルエンボッシングソリューションが融合した瞬間です。この会社と一緒に世界中をワクワクさせたい、そう感じて交渉を進めてまいりました。当社はこれまでもデジタル化と市場の創造を通じて会社を成長させてきました。この度、UAB Dimense print社の株式を取得することで新たに壁紙を含むエンボス加飾による市場の構築を一緒に進められることを光栄に思います」

UAB VEIKA CEO Aleksey Etin(アレクシー・エティン)コメント
「UAB VEIKAとローランド ディー.ジー.は2015年以来ビジネスパートナーとして信頼関係を構築してきました。これから共に歩んでいく道のりは、ローランド ディー.ジー.のプリンター開発における専門知識とグローバル販売網、そしてUAB VEIKAのインクと壁紙専用用紙の開発におけるノウハウの両社が持つ最高のメリットを享受できる素晴らしい機会になると信じています。このパートナーシップにより、DIMENSE™とEcodeco™の技術進歩を加速させ、新たなレベルに引き上げることができるでしょう。ローランド ディー.ジー.のような優れたパートナーから信頼されることは大変光栄なことです。今回の合意に至ったことを大変嬉しく思い、大切なパートナー、顧客、サプライヤーを含め、すべての人にとって非常に有益なものになると信じています」

株式を取得する会社の概要

会社名 UAB Dimense print
所在地 Baltosios Vokes g.37, Vilnius, Lithuania LT-02243
代表者 Aleksey Etin
資本金 2,000ユーロ
総資産 6,748千ユーロ
出資率 当社 50.1%、VEIKA 49.9%

UAB Dimense printの事業内容

提供製品、サービス 壁紙材・インク・プリンターの研究開発、製造、販売
対象地域 グローバル:両社既存販路を活用予定
事業開始予定時期 9月末

今後の展開
当面は現状の体制で事業を継続し、両社の融合をはかってまいります。お取引先様、サプライヤー様等の変更は検討しておりません。製商品販売に関する開始時期や方法等につきましては、詳細が決定次第ご案内いたします。

業績に与える影響
本件および本件に関わる事業が当社の今期の連結業績に与える影響は軽微と見込んでおります。

ローランド ディー.ジー.は、これまでもアナログとデジタルの融合を通じて新たな価値を創造してまいりました。今後もニッチな市場に挑戦し、そこに潜在する可能性を最大限に引き出すことで、クリエイティブな発想と先進的な技術を結集し、お客様のニーズに応えるための革新的なソリューションを提供してまいります。

報道関係の方のお問い合わせ先
ローランド ディー.ジー.株式会社
コーポレート本部(広報窓口まで)
〒431-2103 静岡県浜松市浜名区新都田1-1-2  TEL:053-484-1200
E-Mail:rdg-pr@rolanddg.co.jp

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