製品ニュース

2016年09月28日

ローランド ディー.ジー.株式会社

ものづくりの生産性とワークフローの効率化を追求した3次元切削加工機、MDX-50登場。

MODELA MDX-50

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3次元切削加工機や3Dプリンター、彫刻機などのデジタルものづくりツールを製造・販売するローランド ディー.ジー.株式会社は、3次元切削加工機の新製品「MODELA MDX-50」を世界同時発表しますのでお知らせいたします。

当社の3次元切削加工機は、「コンパクトサイズ」、「簡単操作」、「導入しやすい価格」を特長とするデスクトップ・ファブリケーション(机上工場)コンセプトの下に開発されており、コンピュータ上で描いた立体物のデザインを、その場で気軽に迅速にカタチにすることができる点が高く評価されています。MODELAシリーズは、主に製造業の設計・開発部門での試作品やパーツなどの製作、生産現場での治具製作、工業高校や理工系大学での教育・研究用途で活用されており、2009年発売の「MODELA MDX-40A」は、MODELAの主力マシンとして世界中のものづくりをサポートしています。

この度発表するMDX-50は、MDX-40Aの上位モデルに位置付けられる製品です。開発背景について、Easy Shape事業開発本部 3D事業副部長の矢澤賢裕は、「グローバル競争の激化や顧客ニーズの急速な変化に伴い、世界中の製造業では、ものづくりプロセスの革新と開発スピードの向上が同時に求められています。MDX-50の開発に際しては、MDX-40Aでは補いきれないニーズに対応し、設計・開発部門や生産現場が抱える試作品や治具などの製作工程の短縮という課題に、より実践的なソリューションを提供することを目指しました」と述べています。

MDX-50では、デジタルものづくりの生産性とワークフローの効率化を追求。MDX-40Aの切削能力はそのままに、XYZ軸の動作速度を上げることで、生産性を向上させました。最大6本の工具を自動交換するATC(自動工具交換装置)は、工具交換によるダウンタイムを排除し、荒削りから仕上げのワークフローを効率化します。材料を0°から360°の範囲で自動回転させる回転軸ユニット(オプション)を装着することで、二面、四面などの多面加工や円筒物の加工工程を効率化することも可能です。

一方、矢澤は、MDX-50について、「より幅広いものづくりに対応できるよう、また、誰もが気軽に安心して使用できるよう、汎用性と使いやすさ、安全性も追求しました」と語り、その背景について、「3D CADソフトウェアの普及や3Dプリンターの登場といった技術の進展を受け、スタートアップ企業が、これまでの常識にとらわれない斬新なものづくりを志向したり、インターネットやSNS、クラウドファンディングといった仕組みを活用して、少数者の要求に応えるものづくりをしようとする事業者が増えてきています。また、教育現場では、STEM分野*を重視する傾向が世界的に強まっており、創造性や探究心を育み、思考力、課題解決力を高める手段として、また、学生の豊かな発想に基づく価値創造を支援するため、デジタルものづくりを推進する動きが顕著になっています」と述べています。

多様なものづくりのニーズに対応するため、MDX-50のワークエリアは、MDX-40A比で1.6倍に拡大。A4サイズのノートパソコン程度の大型モデルの加工はもちろん、複数のパーツを並べて加工できるよう配慮しました。また、初心者でも使いやすいよう、加工状況を確認しながらスピンドルの回転数や加工速度をコントロールできる操作パネルを本体前面に設置。ユーザビリティを大幅に向上させたパソコン上の操作パネル「VPanel(ブイパネル)」は、加工完了やエラー発生をメールで通知する機能や、工具の使用時間や交換時期を把握できる機能を新たに搭載し、快適なものづくりをサポートします。標準付属のCAMソフトウェア「SRP Player」は、5ステップの対話形式で加工条件を設定することが可能で、はじめてでも簡単に加工データを作成することができます。粉塵の飛散を防ぐフルカバー構造の筐体や、LEDの色の変化によってマシンの状態を知らせるLEDステータスライトは、教育現場やものづくり工房などでの安全性確保に貢献します。

矢澤は、「当社は、1986年に世界初のデスクトップ型3次元切削加工機を発売して以来、30年に亘り切削加工に関する技術とノウハウを積み上げてまいりました。消費者向けの3Dプリンターの登場で、3Dデータを立体化するためのハードルは下がってきていますが、造形物の外観や触り心地の確認、構造や動作、嵌合などの検証に用いられる試作品の製作では、最終製品に近い素材でより精巧な加工ができる3次元切削加工機が強みを発揮します」と述べ、「生産性と使いやすさを追求したMDX-50が、さまざまなものづくりの場面で活用され、ものづくりの新たな地平を切り拓くことを期待しています。当社は今後も、3次元切削加工機の強みを磨き、ものづくりを支えるソリューションプロバイダーとして、ものづくりのプロフェッショナルから、これまでにない新たなものづくりを追求しようとする方々に最適な価値を提案し続けてまいります」と抱負を語っています。

*Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の4学科を重視する教育。

MODELA MDX-50の特長

1. 生産性の向上とワークフローの効率化で作業時間を短縮
MDX-40A比でXYZ軸の動作速度を上げることで、生産性を向上させました。最大6本の工具を自動交換するATC(自動工具交換装置)は、工具交換によるダウンタイムを排除し、荒削りから仕上げのワークフローを効率化します。

2. 回転軸ユニット(オプション)で多面加工の効率化を推進
回転軸ユニット(オプション)を装着することで、材料を0°から360°の範囲で自動回転させることが可能です。材料の二面加工や四面加工、円筒物の加工など、任意の角度での多面加工を効率化します。

3. 多様なものづくりに対応する広いワークエリア
マシンのワークエリアを400(X)×305(Y)×135(Z) mm とMDX-40A比で1.6倍に拡大。A4サイズのノートパソコン程度の大型モデルの加工はもちろん、複数のパーツを並べて加工できるよう配慮しました。回転軸ユニット使用時のワークエリアも380mm×ϕ120mmとMDX-40Aで提供されていたものに比べ1.4倍に拡大しました。

4. スムーズな導入を可能にするシンプル&コンパクト設計
MODELAシリーズの特長であるシンプル&コンパクト設計をさらに進化させました。家庭用100V電源で稼働し、エアーコンプレッサーなどの補助機器も不要です。

5. 加工データを簡単に作成できるCAMソフトを付属
MODELAシリーズでおなじみのCAMソフトウェア「SRP Player」を付属。5ステップの対話形式で迷うことなく加工条件を設定することが可能で、はじめてでも簡単に加工データを作成することができます。

6. 高い安全性とクリーンな環境
大学や高校の研究室や実習室、一般の方が出入りする工房などでも安心してご利用いただけるよう切削屑や粉塵の飛散を防ぐフルカバー構造を採用。切削屑の処理を簡便にするダストボックスも標準装備しています。LEDステータスライトを搭載し、LEDの色の変化によってマシンの状態を視覚的に捉えることができます。

主な仕様

製品名 MDX-50
加工可能な材質 ケミカルウッド、モデリングワックスなどの樹脂(金属は対象外)
動作範囲 400(X)×305(Y)×135(Z) mm
動作速度 XY:7~3,600 mm/min
Z:7~3,000 mm/min
スピンドルモーター/
回転数
ブラシレスDCモーター/4,500~15,000 rpm
制御コマンド RML-1、NCコード
インターフェース USB
外形寸法/重量 760(幅)×900(奥行)×732(高さ)mm/122 kg
標準価格(税抜) 本体:1,280,000円/回転軸ユニット(オプション):298,000円
目標販売台数 販売後1年間で500台(国内・海外の合計台数)
発売時期 2016年10月5日(水)
報道関係の方のお問い合わせ先
ローランド ディー.ジー.株式会社
グローバルマーケティング部 PR課 担当:沖野
〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4  TEL:053-484-1201
E-Mail:rdg-globalpr@rolanddg.co.jp
お客様のお問い合わせ先
ローランド ディー.ジー.株式会社
コールセンター
〒431-2103 静岡県浜松市北区新都田1-6-4  TEL: 0120-808-232
E-Mail:rdg-info@rolanddg.co.jp

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