めがね舎ストライク代表の比嘉大輔さん

自分だけのめがねを作る文化を広めたい めがね舎ストライク(前編)

2019年01月18日 3Dものづくり

お客様と対話しながら理想のめがねを仕立てる神戸の眼鏡店「めがね舎(めがねや)ストライク」。店内に工房と本格的なバーカウンターを併設し、昼は眼鏡店、夜はバーとして営業するユニークなお店です。工房には当社の3次元切削加工機などの工作機械を取り揃え、めがねのオーダーから製造までのすべてを店内で行っています。代表の比嘉大輔さん(上写真)のインタビューを前後編でお届けします。

めがね舎ストライクは飲食店が立ち並ぶビルの2階にある

めがね舎ストライクは飲食店が立ち並ぶビルの2階にある

バーカウンターからは工房でめがねを作る様子を眺めることができる。工房には当社の3次元切削加工機が設置されている

バーカウンターからは工房でめがねを作る様子を眺めることができる。工房には当社の3次元切削加工機が設置されている

本格的なバーカウンター

本格的なバーカウンター

めがね舎ストライクが作るめがねとは?

めがね舎ストライクはどのようなお店ですか?
昼は眼鏡店、19時からバーとしてほぼ毎晩営業しています。夜はただのバーです(笑)眼鏡店も単に店にめがねを並べてお客様に勧める時代でもないと感じ、他の店にはない付加価値になると思ってやっています。

店舗では、お客様の顔に合わせて一から作るフルオーダーのめがねと、フレームのフロントやテンプル(つる)、色、仕上げを選んで作るセミオーダーのめがねを販売しています。めがねを仕立てることを、僕らはオーダーメイドではなくビスポーク(BESPOKE)と呼ばせていただいています。

ビスポークとは?
「BE SPOKE」が語源で、対話をしながら形を作っていくというイギリス発祥の言葉です。一般的にオーダーメイドは色や形を選ぶ=あるものから選ぶという意味合いが強いのですが、うちはお客様の顔の骨格や目のサイズなどに合わせて一つひとつ1mm、0.5mm単位で微調整しながらめがねを作っているので、あえてビスポークと表現しています。

めがね舎ストライクのオリジナルめがね

めがね舎ストライクのオリジナルめがね

ビスポークにこだわった理由は何ですか。
日本でも、また世界的に見てもめがねは既製品がほとんどで、通常の眼鏡店では一つのデザインに一つのサイズしかありません。服はSML、靴はセンチ単位でサイズがあるのに、めがねだけサイズが一種類なのはおかしいと思っていました。めがねの世界においても気に入ったデザインで自分に合ったサイズを選べる方がお客様にとって必ず良いはずだと思い、ビスポークのめがねを提案しています。

月にどのくらいのめがねを作られていますか?
多い時で月200本ほど、店でお客様からオーダーをいただいたものと、他の眼鏡店からオリジナルデザインでサイズや色を指定してオーダーをいただいたものを店内の工房で作っています。CADで作ったデザインを高い精度で形にするために工作機械を使い、最終的には職人の手で仕上げています。

最終的な細部の仕上げは職人の手で行っている

最終的な細部の仕上げは職人の手で行っている

オーダーからめがねができるまでの流れを教えてください。
ビスポークということで、まずはお客様とじっくり話をしてデザインを決めます。フルオーダーの場合はお客様の顔を3Dスキャナで採寸し、そのデータを元にCADでデザインを作ります。その後、フレームの表面だけ削ったサンプルをお客様に見ていただき、最後に完成品をお渡しするというのが主な流れです。

お客様には最低3回は来店いただくようお願いしています。スーツなどであればある程度完成品をイメージできますが、めがねはなかなか自分がかけている姿をイメージしづらいものです。お客様に実際にサンプルをかけてもらい、納得いただいた上で完成品を作るので、とても手間はかかります。

お客様との対話で大切にしていることは?
僕がカウセリングとデザインを担当していますが、まずはお客様のライフスタイルやなりたい印象をお聞きします。シュッとしたいのか、柔らかく見せたいのか、それともモテたいのかなど(笑)、実際に話をして、こういうイメージはいかがでしょうかと提案します。その人自身では既存のめがねと同じような形を選びがちなので、もちろんそれでも良いのですが、プラスアルファで違う自分を作るめがねを提案させていただくこともあります。

カウンセリングではリラックスした雰囲気でお客様の本音を引き出す

カウンセリングではリラックスした雰囲気でお客様の本音を引き出す

めがね舎ストライクの成り立ちについて

お客様はどのような方が多いですか?
最近はありがたいことにメディアで取り上げていただける機会が増え、特に昨秋テレビで紹介されてからは女性のお客様が増えました。年代も20代から80代まで幅広いですね。

ちなみに、お店の名前「めがね舎ストライク」の由来は?
店のコンセプトとして「ど真ん中をめがける」を掲げていて、その人その人に合わせた提案=ど真ん中にストライクしたいということから名付けました。また、「めがね舎」の「舎」は「学び舎」からとっています。僕らが一生めがねの勉強をさせてもらう、また、お客様にめがねのことをもっと知って楽しんでいただけるような基地になるという意味を込めています。

お店を作られた時もそのようなことを意識しましたか?
お客様が気軽に来られる場所にしたいと、このような形に落ち着きました。めがねを作っている様子を間近で見られる眼鏡店は他になかなかないと思います。店では、めがねを自分の手で削って作るワークショップも開講しています。めがねのビスポークはやはりお客様にとってハードルが高いので、まずはワークショップで体験して、興味を持っていただくきっかけになればと思っています。

また、僕らは神戸で生まれ育ったので、お店をやるなら神戸でと思っていました。今まであまりなかった神戸発のめがねをここから発信していきたいと思います。今日僕がかけているのも、ジャズの街神戸ならではのめがねとして企画した、古いレコード盤を使って作っためがねです。

聴けなくなったレコード盤を樹脂素材の上に貼り合わせためがね。当社の3次元切削加工機で削り出して作られている

聴けなくなったレコード盤を樹脂素材の上に貼り合わせためがね。当社の3次元切削加工機で削り出して作られている

後編では、工房でどのようにめがねが作られているかご紹介します。

めがね舎ストライクの詳細はこちら

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