FabCafe Tokyoに展示されたKAEさんのアクリルを使った作品

ものづくりカフェFabCafe Tokyoの若手クリエイターを支援する新たな試み

2018年12月14日 デジタルプリンティング, イベント・展示会

以前Imagine. BLOGでご紹介した渋谷のものづくりカフェ「FabCafe Tokyo」にて、若手クリエイターを支援する新しいプロジェクトが始まりました。

FabCafe Tokyoはカフェの店内にUVプリンターやレーザーカッター、3Dプリンターなどのデジタル機器が設置され、食事とデジタルものづくりの両方を楽しめる施設です。ワークショップなどのイベントも多数開催し、クリエイターが集うコミュニティ作りを目指しています。

FabCafe Tokyoでは今年11月から、毎月ひとりのクリエイターの作品展示やワークショップを通じてその活動を紹介するプロジェクト「WAVE Monthly Showcase」がスタート。第1回はアクリルレジンアーティストのKAEさんの展示が行われました(2018年11月4日~11月18日に開催)。この展示やワークショップに、当社のUVプリンターが使われています。FabCafe Tokyoの大島悠さんとKAEさんにお話を伺いました。

過去の取材記事はこちら

写真:KAEさんの展示「ISEKAI -異世界-」のカラフルなアクリルを使った作品

プロジェクトの背景について

「WAVE Monthly Showcase」はどのようなプロジェクトですか。
FabCafeが注目するさまざまなジャンルの若手クリエイターを紹介するプロジェクトです。クリエイターの熱い想いを打ち寄せる波にたとえ、その波を吸収し発信したいという想いを込めています。第1回の展示は、プロジェクトの前身にあたるイベントにゲストとして参加いただいたKAEさんにお願いしました。(大島さん)

展示の模様

展示の模様

FabCafe Tokyoの大島悠さん

FabCafe Tokyoの大島悠さん

今回の展示について教えてください。
アクリル素材をメインに使ったアクセサリーブランド「High-Me TOKYO」を10年ほど手掛けていますが、次のステップとしてアクセサリー以外の表現に挑戦しようと今年から大型の作品を作り始めました。今回はFabCafeの店内をテーマの「異世界」にいざなうような空間にすることを目指し、自分で撮った写真のコラージュやイラストをUVプリンターやレーザーカッターでアクリルに表現した新作や、今年2月に行った初めての個展の作品などを展示しています。また、アクリルのアクセサリーを作るワークショップやブランドのアクセサリーの販売も行います。(KAEさん)

アクリルレジンアーティストでアクセサリーブランド「High-Me TOKYO」ディレクター兼デザイナーのKAEさん

アクリルレジンアーティストでアクセサリーブランド「High-Me TOKYO」ディレクター兼デザイナーのKAEさん

KAEさんはアクリルを使った作品を多く手掛けていますが、アクリルの魅力は何ですか?
学生の頃からアクリルのポップな雰囲気がとても気に入っていて、当時今ほど一般的でなかったアクリルのアクセサリーを海外から取り寄せていました。自分でも作ってみたいと、アクリルを扱う国内の工場に企画を持ち込んだことがアクセサリーを手掛けるきっかけになりました。(KAEさん)

製作の裏側について

UVプリンターを今回の企画で使うことになったきっかけは何ですか?
当初、ワークショップで使うアクセサリーパーツの製作用にアクリルに直接プリントできるUVプリンターを提案いただきました。今回、たくさんのアクリルの大型作品で店内全体をコラージュしたいと思っていたので、その製作にも使えないか大島さんに相談しました。FabCafeのUVプリンターではサイズの都合で難しいけれど、ローランド ディー.ジー.さんのショールーム(クリエイティブセンター)ならプリントできるかもしれないということで協力をお願いすることになりました。(KAEさん)

大型の作品はUVプリンターLEF-300拡張カスタマイズモデルMR-008(マスターマインド社製)で写真やイラストをプリント

大型の作品はUVプリンターLEF-300拡張カスタマイズモデルMR-008(マスターマインド社製)で写真やイラストをプリント

ワークショップ用のアクセサリーパーツはFabCafeのUVプリンター「LEF-12」で写真をプリント

ワークショップ用のアクセサリーパーツはFabCafeのUVプリンター「LEF-12」で写真をプリント

ワークショップでは素材自体に色や模様のあるパーツ、写真やイラストがプリントされたパーツから好きなものを選び、1点もののイヤリングやピアス、ブローチを製作

ワークショップでは素材自体に色や模様のあるパーツ、写真やイラストがプリントされたパーツから好きなものを選び、1点もののイヤリングやピアス、ブローチを製作

UVプリンターなどのデジタル機器を実際に使ってみていかがでしたか。
初めてUVプリンターを使いましたが、小さなアクセサリーパーツも、大きな作品もこんなにクオリティ高くプリントできるのかと驚きました。いつもアクセサリーは工場生産のため、自分でレーザーカッターを使ってアクリルを切り出し、UVプリンターでプリントするのはとても新鮮で、アクセサリーをその場ですぐに作れるのもいいなと感じました。
また、和のモチーフを使った作品のイメージに合いそうだと、ローランド ディー.ジー.さんからアクリルに箔押しができる機械を紹介いただき、アクセサリーパーツに花魁のイラストを転写しました。イラストの細部までくっきり表現でき、雰囲気のある仕上がりが気に入っています。(KAEさん)

私たちもクリエイターにもっとデジタル機器を活用してもらいたいと考えていますので、今回KAEさんと一緒に多くの作品を作ることができ嬉しく思っています。クリエイターからは「こんなものもできる?」「こういう風に使いたい」と日常的にデジタル機器を使っている私たちスタッフには思いつかない大胆なアイデアが出てきます。一緒に色々試してみると良い作品ができ、私たちにとっても勉強になっています。(大島さん)

アクセサリーパーツにレーザー箔転写機「LD-80」で花魁のイラストを転写

アクセサリーパーツにレーザー箔転写機「LD-80」で花魁のイラストを転写

展示を見て感じたことを教えてください。
これだけ多くの大型作品を扱うのは初めてだったので作品のサイズや配置には悩みました。すべての作品が展示されたのを初めて見た時は、イメージ通りの空間ができたことが嬉しくてついニヤけてしまいました(笑)(KAEさん)

作品には透明なアクリルを使っているため、時間帯や天気、外の風景によって見え方や雰囲気が大きく変わる面白い展示になりました。作品の製作は私たちにとっても実験でしたが、新しい表現ができたのではと思います。(大島さん)

その時々で表情を変える展示

その時々で表情を変える展示

今後の目標について

これからデジタル機器を使って挑戦したいことはありますか?
UVプリンターをアクセサリーや、特に大型の作品にぜひまた使ってみたいと思います。他にはインテリアのカテゴリでフラワーベースや照明などの製作にも活用してみたいですね。(KAEさん)

プロジェクトの今後の展開について教えてください。
ジャンルを問わず若いクリエイターやアーティスト、建築家などを紹介し、FabCafeをクリエイターとお客様を繋ぐ場所にしていきたいと思います。今回はアクリルを使って表現するKAEさんを紹介しましたが、今後3DやAI関連の方なども取り上げてみたいですね。
また、FabCafeは東京の他に国内は京都、海外は台湾などグローバルに拠点があるので、和のモチーフを活かしたKAEさんの作品をぜひ他の拠点でも国内外のお客様に紹介できればと思います。(大島さん)

これから、FabCafeとクリエイターとのどんなコラボレーションが見られるか楽しみです。

FabCafe Tokyoのウェブサイトはこちら

KAEさんのウェブサイトはこちら

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