SColors代表のSergio Vergel Escribanoさん

デスクトップサイズのデジタルツールで自転車カスタマイズビジネスを拡大

2023年02月24日 デジタルプリンティング

スペイン・バルセロナの北に位置するパラフォルズで、当社のデスクトップサイズのデジタルツールを使って自転車をカスタマイズするSColors様をご紹介します。代表のSergio Vergel Escribanoさん(上写真)にお話を伺いました。

趣味で始めた自転車カスタマイズがビジネスに

アーティストであるSergioさんは趣味で友人の自転車やヘルメットなどをカスタマイズしたことをきっかけに、2008年に自転車フレームの修理・装飾・パーソナライズなどの事業を行うSColorsを設立。近年、自転車市場は成長を遂げ、自分好みのデザインにカスタマイズした自転車の人気も高まっています。趣味からスタートし、磨き上げられたSergioさんの優れた自転車カスタマイズ技術はヨーロッパで高く評価され、今やInstagramで11,000人以上のフォロワーを獲得しています。(Instagramはこちら)
SColorsは個人ユーザーや自転車店のほか、Trek・Factor・Megamo・Openなどの大手ブランドの自転車のカスタマイズも請け負っています。

SColorsの広い工房で精密なカスタムバイクを製作

SColorsの広い工房で精密なカスタムバイクを製作

工房には製作中の自転車が並ぶ

工房には製作中の自転車が並ぶ。人気のため納品まで数ヶ月待ちのことも

自転車フレームのカスタマイズを進化させるデジタルツール

創業当初は手作業でカスタマイズを行っていたSergioさんですが、8年前、塗装用のマスキングシートをもっと高精細にカットしたいと当社のデスクトップサイズのカッティングマシンGS-24を導入。GS-24は導入から毎日フル稼働し、SColorsの成長を支える投資になったと振り返ります。
Sergioさんはさらに高度なカスタマイズのため、同じくデスクトップサイズでプリント&カット機能付きのインクジェットプリンターBN-20を2021年に導入。水転写デカール(水に浸して台紙から剥がし、対象物に貼り付ける水転写式のデカール)や薄手のステッカーの印刷に活用しています。BN-20の導入後はデザイン作業もデジタルに移行。マスキングと塗装では難しかった細かい文字がインクジェット印刷で表現でき、どんな色の自転車でもホワイトインクで装飾が可能になったことで、印刷を外注する必要がなくなったそうです。

カッティングマシンGS-24(左)とインクジェットプリンターBN-20(右)

カッティングマシンGS-24(左)とインクジェットプリンターBN-20(右)でカスタム作業がより簡単に。コンパクトなサイズと印刷品質にも満足しているとのこと

タブレットで描いたデザインをBN-20でプリント

タブレットで描いたデザインをBN-20でプリント。柔軟に修正・印刷できる

ローランド ディー.ジー.のデジタル技術を駆使したカスタムバイク

SColors様には、特注のカスタムバイク2台の製作に協力いただきました。今回、完成したばかりの2台目のカスタムバイクと揃いのヘルメットを見せていただきました。今後、欧州各地の当社ショールームで展示される予定です。

ローランド ディー.ジー.のデジタル技術を駆使したカスタムバイク

ローランド ディー.ジー.のデジタル技術で実現できるカスタマイズ手法を網羅した特別な一台

ローランド ディー.ジー.のデジタル技術を駆使したカスタムバイク

デカールの貼り付けが難しい入り組んだ箇所は、GS-24でマスキングシートをカットしスプレーで塗装

ローランド ディー.ジー.のデジタル技術を駆使したカスタムバイク

手前の文字はステッカーをカット、奥のカラフルなグラフィックは水転写デカールにインクジェットで印刷して表現

1台目のカスタムバイクの製作過程で当社製品がどのように活用されたか動画でご覧ください。

Sergioさんに、自転車カスタマイズのプロセスの一部を実際に見せていただきました。

  • 水転写デカールをプリント&カットし、水につける

    水転写デカールをプリント&カットし、水につける

  • 紙から剥がし、自転車フレームに貼り付け

    紙から剥がし、自転車フレームに貼り付け。非常に薄い水転写デカールは曲面の装飾に最適

デカールの貼り付けや塗装後にクリアコートを塗ることで、カスタムバイクの耐久性が向上

デカールの貼り付けや塗装後にクリアコートを塗ることで、カスタムバイクの耐久性が向上

Sergioさんの持ち前の情熱や芸術性によって、SColorsが自転車のカスタマイズの世界で影響力を持つ存在になったことが実感できたインタビューでした。貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。