海の中のデザイン

ヨーロッパの病院で壁面装飾 グラフィックで小児患者に寄り添う

2025年07月03日 企業活動, デジタルプリンティング

2023年3月から2024年10月にかけて、当社ヨーロッパ子会社の拠点において、地域社会への貢献を目的に大判プリンターを活用し、小児病院の壁面にグラフィックを施工するプロジェクトを行いました。当プロジェクトでは、鮮やかなグラフィックにより病院空間を明るくし、小児患者が過ごしやすい空間を演出することで、闘病生活を支えることを目指しています。

3病院でさまざまな装飾

第一弾はイギリス。ブリストル王立小児病院(Bristol Royal Hospital for Children)の治療室と待合室を、同病院のリニューアルに合わせ公式チャリティーパートナーGrand Appealと共同で壁面装飾を行いました。
デザインのテーマは「海の中」。鮮やかな色彩で描かれた美しい水中の世界が、患者に癒やしの感覚を与えます。不安を和らげる言葉も印刷され、患者や家族を心理的にサポートしています。
Grand Appealの担当者は「壁面装飾は体調の優れない子どもたちの生活に色と光をもたらし、ポジティブな変化が見られています」と効果を高く評価しています。

  • 海の中のデザイン

    海の中をイメージしたデザイン

  • 診察室

    診察室の中も装飾

続いて第二弾の舞台はイタリア。同国最古の病院の一つ、ミラノ公立総合病院(Policlinico di Milano)の小児科病院(Clinica Pediatrica De Marchi)で行われました。共有スペースや階段、エレベーターなどに、動物をモチーフにしたパステルカラーの明るく温かみのあるグラフィックを施工。親しみやすい空間が創出され、心地よく過ごせるようになりました。人間味あるケアを実現する手助けにもなっています。
病院担当者は「温かい空間作りも治療の一部。当院は入院中の小児患者さんが少しでも安心して過ごせるよう、快適な環境づくりに取り組んでおり、ローランド ディー.ジー.との協力はその理念に一致するものでした」と、壁面装飾の治療上の意義を語りました。

  • 廊下

    廊下の壁面を装飾

  • 待合室

    待合室も色鮮やかに

最後はスペイン・バルセロナのサン・パウ病院(Hospital de Sant Pau)。小児科・新生児科病棟の約2,000m2におよぶ壁面にグラフィックを施工しました。同病院では小児科エリアの改装が進められており、その一環として当社に協力の依頼をいただきました。
グラフィックのデザインには「人体の旅」をテーマにした教育的かつ遊び心のある要素が盛り込まれ、子どもたちの興味を引きつけ学びの機会を提供。自宅のようにリラックスでき、治療に前向きになれる環境をつくることができました。
小児科部長は「子どもたちが安心して過ごせる空間を実現するという私たちの想いに、ローランド ディー.ジー.の革新的なアプローチがぴったりと重なり、大変感謝しています」と当社のプロジェクトを評価しました。

  • ドアの装飾

    ドアに施した装飾

  • 見学する関係者

    完成した壁面装飾を見学する関係者

プリンター活用で明るい医療環境に

今回のプロジェクトの装飾はすべて当社初の水性レジンプリンター「TrueVIS AP-640」で印刷しました。AP-640は一般的なレジンインクより高濃度のレジンインクを用いることで高発色・高画質を実現するほか、厳しい化学物質排出制限を満たすことを証明するGREENGUARD Goldを取得しており、病院などでも安心して使用できます。また、紙、布、キャンバス、壁紙、非塩ビ系の素材など多様な素材に対応するため、空間演出の幅を広げることができます。

当社ではプリンターを活用した医療環境の改善に協力することで、少しでも子どもたちの回復の手助けになればと考え今回のプロジェクトに至りました。プロジェクトでは、デザインとデジタルの融合で病院という無機質で暗くなりがちな空間に彩りを加え、明るく優しい医療環境を創出することで、小児患者に希望や勇気を届けることができました。

プロジェクトを担当したRoland DG EMEA マーケティングコミュニケーション&ブランドマネージャーのLauren Swinnertonは「地域の一員として私たちの技術を活用しながら社会に貢献できました」と振り返りました。
当社ではこれからも製品や技術を通じて、さまざまな人々の環境改善に貢献してまいります。

  • 完成式

    バルセロナでは完成を祝う式典も行われました

  • 施工の様子

    施工の様子(ミラノ)