
立命館大学と初のコラボレーション!
デジタル技術でアートをもっと楽しく、身近に体験
2025年07月28日 企業活動, デジタルプリンティング
当社は、学校法人立命館が開催する「衣笠アートヴィレッジフェスティバル」において、同法人の立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)が復元・所蔵するW.C.ビゲロー本「酒呑童子」を題材にしたオリジナル・ステッカー製作体験のコラボレーション企画を実施しました。本企画の担当者であるグローバルセールス&マーケティング本部の中村に話を聞きました。
デジタルとアートの融合を
ARCは、美術、芸能、工芸などの人類文化財に関する調査・分析、その研究成果の記録や発信などを目的に、1998年に設立されました。ARCが保有する膨大なデジタル・アーカイブは、国内外の美術館・研究機関との共同研究の推進や、歴史的文化財の後世への継承に大きな役割を果たしています。
―ARC様とのコラボレーションに至った背景を教えてください
中村: ARC様は、アートをより多くの方々に楽しんでいただくための取り組みとして、デジタル・アーカイブを学術研究だけでなく、生成AIやARなどの新技術と組み合わせた先進的な取り組みにも活用されていると伺いました。私たちも、これまで文化財の復元プロジェクトなどを通して、当社製品のアート分野での可能性を追求しており、新しいことに挑戦されているARC様とコラボレーションすることで、ワクワクするような体験を提供できるのではないかと考えました。
酒吞童子の世界へ飛び込む仕掛けづくり
今回が初めての開催となった「衣笠アートヴィレッジ フェスティバル」は、立命館大学が「五感を使って京都とアートを楽しむ一日」をテーマに、毎年6月1日に開催することを決めたイベントです。イベント当日は、子供から中高生、大人までが楽しめるようアートを対象としたさまざまな公演や体験プログラムが実施され、12,000人以上の来場者で賑わいを見せました。
―今回のコラボレーションの内容を教えてください
中村:ARC様の企画展示「酒呑童子絵巻と頼光四天王を巡る京都の伝説」にあわせて、「酒呑童子絵巻を知らない人でも、作品を知り、楽しむことができる機会を提供したい」と考えました。
来場者がスマートフォンで「酒呑童子」に描かれている源頼光の人物画に自分や家族、ペットなどの好きな写真を当てはめて、オリジナルキャラクターを自動生成。当社のインクジェットプリンター「VersaSTUDIO BN2-20」を使って、世界でたったひとつのステッカーに仕上げました。
また、会場には、当社UVプリンター「TrueVIS LG-640」で金箔フィルムに酒呑童子絵巻を印刷した特製バナーを設置しました。自分の顔のステッカーをバナーに貼っていただくことで、まるで物語の登場人物になったかのような体験を提供しました。
―来場者の反応はいかがでしたか?
中村:当日は、立命館大学の学生さんや芸術文化に興味がある方だけではなく、家族連れの方も多く、お子さまから大人まで幅広い年代の方々にご来場いただきました。
絵巻に描かれた“鬼に噛みつかれているシチュエーション”に合わせて「怖がっている顔」や「痛がっている顔」など、ユニークな表情で写真撮影をしていたり、オリジナル・ステッカーができあがる様子を夢中で見ていたのが印象的でした。
出来上がったステッカーを手に、「お友達に見せたい!」や「大切にします!」と言っていただけたことがとても嬉しかったです。
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BN2-20でオリジナル・ステッカーを製作
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ステッカーが印刷される様子に釘付け
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実際に出来上がったオリジナル・ステッカー
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会場バナーにオリジナル・ステッカーを貼り付け
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会場バナーにたくさんのステッカー
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多くの来場者で賑わう当社ブース
新しいアートの楽しみ方を創造
ARCセンター長 赤間 亮教授からは、「想定していた以上の幅広いお客様にご来場いただき、大変嬉しく思います。酒吞童子絵巻を知らなかった方々にも、その存在を知っていただき、物語の世界観を楽しんでいただくことができました。歴史的文化財を後世に伝え、残していくという私たちの活動としても大きな意味のあるコラボレーションでした。今後もローランド ディー.ジー.と新しいアートの楽しみ方を創っていきたいです」とのコメントをいただきました。
ー今後のアート分野への取組みはどのように考えてますか?
中村:今回のコラボレーションを通じて、デジタルとアートの融合による新しい表現や体験を創造できると実感しました。
当社には、今回使用した「BN2-20」のほかにも、立体的なテクスチャ表現が可能な「DIMENSE DA-640」やセラミックの3D造形を可能にするパウダー3Dプリンター「PBシリーズ」など、アート分野での活躍が期待できる製品ラインナップがあります。
これらの製品を活用し、今後も、これまでにない新しいアート表現に挑戦するとともに、より多くの人にその価値を届けていきたいと思います。