メディカル

  • 医療現場の安全・安心確保とバックヤード業務の改善を目指す

    メディカル事業の概要

    医療の現場では、近年、院内感染のリスクを回避し、患者の安全を確保することを目的に、従来の医療器具の保全・管理方法を見直す動きが広がっており、医療機関における器具の管理を徹底させようとする規制当局の動きも世界的に顕在化しています。当社は、2000年代初頭より展開しているメタルプリンターの技術が、医療機器・器具等への固有識別番号の印字に応用できると考え、2012年に医療器具用マーキング装置の初号機を発売。器具に打刻した2次元シンボルを活用することで、各器具の保有数、所在、使用回数、使用履歴などを管理するためのソリューションを世界各国の医療機関、医療器具メーカーに提案しています。

    一方、当社は、手術後の医療器具の分解・洗浄・組立・滅菌などの作業が、作業者の注意力、記憶力、経験値に左右される属人的なものに留まっている事例を見、煩雑な作業を伴う多種多様な医療器具の保全作業に、当社が生産現場に導入している作業支援システム「デジタル屋台」を応用することで、業務品質および効率を向上させることができると判断。医療器具・器材の保全にかかわる医療業務向け作業支援システムの確立を目指し、2014年より、浜松医科大学などとともにモデル構築・実証事業に取り組んでいます。

    医療器具用マーキング装置と作業支援システムを組み合わせた包括的なシステムは、事業化に向けた目処が立ちつつあり、当社は2017年中にも、新設子会社DGSHAPEの下で国内外の中規模クラス以上の病院に提案を開始できるよう準備を進めています。

  • 医療器具用マーキング装置

    攝子(ピンセット)、鉗子などの医療器具・器材へのマーキングに特化したドットピン方式の小型マーキング装置です。医療器具の一点一点にシリアル番号や2次元シンボルを打刻することで、トレーサビリティー(追跡可能性)を確保することができます。2次元シンボルの一種であるGS1データマトリックス*を1mm角で表現できる精度を備え、ドットピンで一定の深さに打刻することで、消えにくい印字が可能なうえ、印字面が錆びにくいという利点があります。医療器具を固定するバイスや印字の位置合わせ用にレーザーポインターを装備しており、初心者でも手軽にマーキングを施すことができます。

    *バーコード、2次元シンボル、電子データ交換の世界標準化機関であるGS1(ジーエスワン、本部:ベルギー)が、世界各国の規制当局、機器メーカー、医療機関などと連携し、鋼製器具に表示する2次元シンボルとして定めた規格です。商品コード、使用期限、ロット番号、シリアル番号などの情報を26バイト(半角英数で26文字)まで保持することができ、専用のリーダーで読み取ることで器具の個別認識が可能です。

    • METAZA MPX-95

    代表的なアプリケーション

    • 医療器具への2次元シンボルの刻印
      医療器具への2次元シンボルの刻印
    • 鉗子
      鉗子
    • 鉗子(ピンセット)
      攝子(ピンセット)

    医療器具・器材の保全・管理にかかわる医療業務向け作業支援システム

    医療器具追跡管理

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