株式会社ギケン代表取締役の松本雅彦さん

販売店として、製作者として高品質な看板作りを支える 株式会社ギケン

2019年06月14日 デジタルプリンティング

静岡市駿河区にある株式会社ギケンは、看板用の資材(メディア)やインクジェットプリンターの販売代理店であり、自社で印刷業も行う看板製作のプロフェッショナル。今年3月に発売された大判インクジェットプリンターの新製品「TrueVIS VG2-540」をいち早く導入されています。同社代表取締役の松本雅彦さんにお話を伺いました。

写真:常時さまざまなメディアを取り揃えるギケンで、代表取締役を務める松本雅彦さん

静岡市駿河区にあるギケンの本社

静岡市駿河区にあるギケンの本社

ギケンのお仕事について

はじめに、御社の事業内容について教えてください。
看板用のメディアや大判インクジェットプリンターなどを販売しながら、自社で印刷業も行っています。1982年に建築業の看板部門としてスタートし、2006年に独立しました。創業当初カッティングマシンが何千万円もする時代に、カッティングマシンで加工したものを売りながら、使い方などのノウハウと一緒に機械を販売していました。

インクジェットプリンターが登場してからは、当社でも取り扱いを始めました。ローランド ディー.ジー.の「CJ-70」(1997年に発売されたインクジェット方式で世界初のプリント&カット複合機)が登場した時、プリンター1台でカッティングとインクジェットの両方をこなせることに感銘を受け、導入を決めました。それから長年ローランド ディー.ジー.のプリンターを愛用し、販売も行っています。

プリント&カット機能を持つインクジェットプリンターの新製品「TrueVIS VG2-540」を導入

プリント&カット機能を持つインクジェットプリンターの新製品「TrueVIS VG2-540」を導入

普段どのようなものを印刷していますか?
当社のお客様である看板屋さんからオーダーを受け、20mから30mほどある大型看板をメインに手掛けています。他にも観光名所の案内板などの公共看板や、小さなものでは機械の操作パネルなども印刷します。看板屋さんの中でもインクジェットプリンターを持っていない方や、急な案件が入った時などにサポートしています。

目線の近くで見られる観光名所の案内板は、印刷精度に特に気を遣っているとのこと

目線の近くで見られる観光名所の案内板は、印刷精度に特に気を遣っているとのこと

製作へのこだわりがあれば教えてください。
一口に看板と言っても、いつもただ綺麗に印刷すれば良いというわけではありません。風景、食べ物、精密機器、人物など、対象によって求められる色や画質が違います。プリンターの印刷設定やインクの量などを細かく調整し、それぞれに最適な印刷表現をいかに実現するかが腕の見せどころです。

プリンターで質感までリアルに表現できるVG2-540

VG2-540を使用した感想を教えてください。
見る人にインパクトを与えるような画質を実現できるプリンターだと思います。色表現がすばらしく、色域がかなり広くなったと感じます。特に、新たに搭載されたオレンジインクが影響していると思います。

どのような時に実感されましたか?
夕日のオレンジや芝生の緑、空の青が突き抜けて自然な色になります。これまで空の青をインクジェットプリンターで表現する時は、どうしても少し黒インクが混ざっていました。しかし、VG2-540では黒をオレンジで補うことで、透明感のある自然な空の色が出せるのではと思います。

「この空の色は透明感がよく出ていますね」とその場で印刷して見せてくれました

「この空の色は透明感がよく出ていますね」とその場で印刷して見せてくれました

どのような方に勧めたいですか?
広告では、質感など五感に訴える表現がとても大切です。素材感や手触りまで伝わってくるようなVG2シリーズの革新的な画質を、デザイナーさんに体感いただきたいと思っています。薄く透き通った絹の質感や、重さのある麻布の質感まで表現できるプリンターは他にないと思います。
また、これまでのプリンターでは、一部の色がディスプレイで見た通りに再現できず、データを作る時に制約を感じていた方も多くいました。ぜひ、今まで諦めていた色が出せるようになったことを体験していただきたいと思います。

画質だけでなく、カッティング機能も最新のカッティングマシンに引けを取らないと感じています。古いカッティングマシンやインクジェットプリンターを使っているなら、VG2シリーズ1台に買い換えるのも良いと思います。

「金属やガラスの素材感、温度まで伝わってくるような印刷表現ができ驚きました」と松本さん

「金属やガラスの素材感、温度まで伝わってくるような印刷表現ができ驚きました」と松本さん

ノウハウも提供できる販売店として、印刷業者として

最後に、今後の展開についてお聞かせください。
販売代理店としては、自社で印刷業をやっているので、お客様にプリンターを特性やノウハウも含めて提案し、購入後もサポートできることが私たちの強みです。VG2-540も、これから徹底的に使い込んで機能を完全に把握してから、お客様に提案していきたいと思います。
また、これから静岡エリアでは、ラグビーワールドカップやオリンピックなどのビッグイベントが控えています。まだ現場レベルでは実感していませんが、広告看板の需要も増えるのではないかと予測しています。私たちも、急な需要にもフレキシブルに対応できるようにしていきたいと思います。
今後も販売代理店として、また印刷業者として、高品質な看板を提供するお手伝いができればと思います。

ありがとうございました。

看板製作や印刷のプロフェッショナルとしての、色や画質へのこだわりを感じられるインタビューでした。