
世界に1台だけのアートピアノをNEOPASA浜松でお披露目 音楽とアートを感じるイベント開催
2025年09月16日 企業活動, デジタルプリンティング
この夏、ローランド株式会社とのコラボレーションにより、特別なアートラッピングピアノが誕生しました。
新東名高速道路のサービスエリア「NEOPASA浜松(下り)」にて、ローランド社のデジタル・グランドピアノにパラリンアート作品のラッピングを施したアートピアノを展示しています。
詳細はこちら(ニュースリリース)
パラリンアートの想いをのせたピアノ
ローランド社は2021年より、障がい者のアート活動を支援する「パラリンアート」事業に協賛しています。障がいのあるアーティストの経済的自立や社会とのつながり作りに貢献するとともに、そのアート作品を社内外の製作物などに活用しています。
今回は、より多くの方々に音楽とアートの魅力をお届けしたいという強い想いから、初の試みとして、同社のデジタル・グランドピアノをパラリンアート作品でラッピング。グラフィック制作から音楽活動まで幅広く活動するパラリンアートアーティスト 神吉みちる(かんきみちる)さんが“音楽や楽器がもたらす未来”をテーマに制作したアート作品「Ad-lib(アドリブ)」を採用しました。
当社もローランド社の想いに共感し、本企画に協力しました。作品は、インクジェットプリンター「TrueVIS XG-640」で高精細に印刷され、ピアノのボディ全体に美しくラッピングされています。本作品を象徴するオレンジ、グリーンの特色インクを搭載したXG-640を使用することで、色彩だけでなく、神吉さんが作品に込めた想いや情熱、ストーリーまでをも表現しました。
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NEOPASA浜松に展示されたアートピアノ
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TrueVIS XG-640による高精細プリントでアート作品を再現
地元企業とともに完成させたアートピアノ
今回のプロジェクトでは、浜松の企業の皆さまにご協力いただきました。
ラッピングは、当社ユーザーである有限会社キヨシ看板店様が担当。ピアノ椅子の座面には共和レザー株式会社様のエシカルレザー「Sobagni(ソバニ)」を採用し、UVプリンター「VersaOBJECT LO-640」でグラフィックをダイレクト印刷。椅子の縫製や張り込みはシュクレ浜松様が手がけました。浜松企業の皆さまのご協力により、ピアノのボディから椅子の座面まで、神吉さんのアートが細部にまで施されています。
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ローランド社の担当者とラッピングイメージを確認
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曲面も美しく仕上げるラッピング技術
NEOPASA浜松で「見て、触れて、奏でる」体験イベント
8月9日、「NEOPASA浜松(下り)」内にある、ローランド社の「ミュージックスポット」にて、アートと音楽を体験するイベントを開催しました。
イベントでは、アートピアノのお披露目とともに、「見て」「触れて」「奏でる」をテーマに、さまざまな企画を実施しました。
アートピアノと「Ad-lib」のアートキャンバスの展示に加え、ローランド社員によるミニコンサートを実施。クラシックや日本を代表する名曲など、全3曲の演奏で、多くの来場者の方々にお楽しみいただきました。アートキャンバスは、2.5Dサーフェスプリンター「DIMENSE DA-640」によるエンボス表現で、神吉さんが作品に込めた想いを見て、触れて感じる体験を提供しました。
さらに、コンサート後には、来場者がローランド社の電子楽器を自由に演奏して楽しめる時間が設けられました。アートピアノに加えて、新感覚の電子ハンド・パーカッション「Mood Pan」の体験会も実施され、子どもから大人まで多くの方々が思い思いに音楽を奏で、楽しむ姿が印象的でした。
また、来場者には、インクジェットプリンター「VersaSTUDIO BN2-20」で印刷した名前入りのステッカーをその場で製作し、配布。イベントの記念として、思い出が形に残る特別なアイテムとなりました。
当日は、500名以上の方にご来場いただき、音楽とアートの魅力に触れるひとときを過ごしました。来場者からは、「アートピアノがきれいだった」「色々な楽器が弾けて楽しかった」「合奏がとても良かった」「子どもと一緒に楽しめた」といったうれしい声が寄せられました。
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アートピアノとMood Panのデモ演奏
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子どもたちもアートピアノの演奏に夢中
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親子で演奏
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指で叩いて簡単に演奏できる新感覚楽器Mood Panを体験
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初めて見るプリンターに興味津々
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名前入りステッカーをその場で印刷
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エンボスを触って作品を体感
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ローランド社と当社のスタッフ
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イベントの感想を書く子どもたち
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心に残る時間を過ごした来場者の感想
本企画に携わったローランド社と当社の担当者にお話を伺いました。
―アートピアノの製作にあたって、込めた想いやこだわった点を教えてください。
ローランド株式会社 生産本部 上島さん
「今回のお話を伺った際に、ローランド ディー.ジー.様の技術があれば一緒に素晴らしいものが実現できると確信しました。ピアノ本体だけでなく、椅子の座面にもグラフィックを施し、神吉さんの想いをアートピアノ全体で表現することで、明るく、楽しい“音”を奏でる特別なピアノが実現しました。協力してくださった皆さんとその技術が融合した素晴らしいコラボレーションの機会になりました。ご協力いただいた多くの皆さまに感謝いたします」
―NEOPASA浜松でのイベントを通じて、どのような体験を来場者に届けたいと考えていましたか?
ローランド株式会社 総務部 大江さん
「ミュージックスポットには、日本全国からたくさんのお客様にご来場いただいています。今回は、夏休みシーズンということもあり、芸術の美しさ、楽しさ、心地よさをご来場いただいたお客様にお届けしたい!という想いでこのイベントを企画しました。合奏を楽しむお客様の笑顔や、当社開発メンバーが、自身が開発に携わった製品で、お客様と一緒に音楽を楽しんでいる姿を見ることができ、イベントを実施して良かったと感じています」
―今回のローランド社とのコラボレーションによって、どのような新しい価値を提供できたと感じていますか?
ローランド ディー.ジー. グローバルセールス&マーケティング本部 中村
「現在、ローランド社と当社は別会社となっていますが、今でも両社ともに、“創造の喜びを世界にひろめよう”を共通のスローガンの1つに掲げ、世界中の人々に創造の素晴らしさや楽しさ、そこから生まれる驚きや感動を提供し続けています。今回のイベントでは、それぞれの技術を掛け合わせ、このコラボレーションならではの楽しさや、体験、ワクワク感を来場いただいた皆さまにご提供できたと感じています」
浜松本社エントランスで広がる体験の場
当社の本社エントランスにも、ローランド社よりご提供いただいたアップライトピアノをラッピングして展示し、イベントの体験を再現しました。
社員だけでなく、お客様やお取引様、学生の皆さまなど当社に訪問いただいた方々も、音楽とアートが融合した世界観を楽しむことのできる空間に仕上げました。
ローランド社と当社の技術を融合させて完成したアートピアノ。音にグラフィックを添えることで、より魅力的な体験を提供することができました。
今後も、当社の技術を活かし、人々の創造性を刺激し、ワクワクするような体験をお届けしてまいります。
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アートピアノとエンボスキャンバスで作品を体感
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来訪者や社員が自由に演奏