ナチュラルカラーの革を手染め風にUVプリントしたスマホケース

トレンドのアイテムをUVプリンターでいち早く商品化

2021年07月30日 デジタルプリンティング

UVプリンター「LEFシリーズ」で加飾したオリジナルのスマホケースや革小物をネット販売し、コロナ禍でも売上を伸ばしている有限会社シーガルにインタビューしました。

写真:ナチュラルカラーの革を手染め風にUVプリントしたスマホケース

自社オリジナルの雑貨を企画・製造・販売

トレンドを反映したオリジナルのスマホケースなどが大手通販サイトで人気の有限会社シーガル(岡山県岡山市)。商品の企画・製造・卸・ネット直販を自社で一貫して行っています。樹脂や革に直接印刷できる当社のUVプリンター「LEFシリーズ」を受注生産に活用しています。

代表の江川省吾さん(左)と第二製造部主任の井上徹さん(右)にリモートでお話を伺いました。

有限会社シーガル代表の江川省吾さん(左)と第二製造部主任の井上徹さん(右)岡山市にあるシーガルの本社

岡山市にあるシーガルの本社

Roland DG:シーガルのお仕事について教えてください。

江川さん:1995年に通信機器販売業を起業し、現在の主力商品であるスマホケースのUV印刷は10年ほど前から始めました。4~5年前から始めた革小物も売上が伸びています。テーブルの上に置く小物や対座したときに見える小物など会話のきっかけになるようなものを扱っています。お客さまは女性が多いですね。

革の手帳型スマホケース

商品はどのように作っていますか?

江川さん:基本的に在庫を持たず受注生産しています。スマホケースだけでも印刷できるデザインは約1,000~1,500種、取り扱い機種は約300機種あります。注文から2営業日で製作し、その翌日に出荷しています。
ユーザーに求められる商品を作ることをモットーに、時代の先を読み、次に求められる商品を提供できるよう努めています。

トレンドを商品に取り入れるコツはありますか?

江川さん:アパレルのトレンドをスマホアクセサリーなどの雑貨にも取り入れています。デザインは社内ですることも、アパレルの経験がある外部のデザイナーにお願いすることもあります。また、韓国や中国のトレンドが日本に上陸する場合があるので、新しいデザインや商品はいつもチェックしています。コロナ前はリサーチや材料の仕入れのため、年に10回以上現地に足を運んでいました。

革やプラスチックにUVプリントで付加価値を

UVプリンターを導入していかがですか?

江川さん:10年前にLEFシリーズが登場してすぐに導入し、現在9台稼働しています。昨年、新機種の「LEF2-200」と「LEF2-300」も導入しました。スマホケースや小物、バッグを中心に、柔らかい素材の革やTPU(ソフトスマホケースで使われるプラスチック)などにも印刷します。素材を曲げる工程がどうしても発生するため、インクの密着性や柔軟性が課題でしたが、LEFシリーズはインクの密着性が良くたいへん満足しています。

井上さん:LEFシリーズは画質が良く、クオリティが求められる印刷も安心して任せられます。また、LEF2-200/300はヘッドリフレッシュ機能(プリントヘッド表面の汚れを取り除き、プリンターを最適な状態に保つ機能)が搭載されているので、メンテナンスに割く時間が減り、稼働率が上がりました。

シーガルに導入されたUVプリンター「LEF2-300」

シーガルに導入されたUVプリンター「LEF2-300」

UVプリンターの製作事例を教えてください。

江川さん:スマホケースでは、プラスチックケースや革の手帳型ケースにイラストや模様を印刷することが多いですね。革小物では手染め風にプリントした商品が自信作です。革の傷やシワの雰囲気まで印刷データに取り入れ、リアルに再現しました。

手染め風プリントの革を使った人気のサコッシュ

手染め風プリントの革を使った人気のサコッシュ(マチのないショルダーバッグ)

クリアインクを活かした商品も多くありますね。

江川さん:クリアインクは印刷で凹凸や質感を出せるので、商品の付加価値が上がり、同業他社との差別化にもなります。今の流行りは同系色でまとめたり、透け感のあるテイスト。例えば定番のクリアのスマホケースなら、クリアインクで同系色を表現できます。そういう意味で今の流れに合うインクだと思います。

名入れもクリアインクの厚盛印刷で立体的に

名入れもクリアインクの厚盛印刷で立体的に

話題になる商品をユーザー目線で開発

コロナ禍でも売上は前年比130%と成長を続けています。その秘訣は?

江川さん:コロナの影響で海外からものが入りにくくなっても国内生産の体制があったこと、またお客さまの欲しい商品をタイムリーに投入できたことが追い風になりました。
特に昨年発売したマスクケースは予想以上の反響があり、食事中などに外したマスクを保管したいというニーズに応える商品になりました。

ヒット商品のマスクケース

ヒット商品のマスクケース

ユニークな商品が多くありますが、社内でどのように開発していますか?

江川さん:以前は社長の私が中心になってアイデアを出していましたが、近年は製造担当者のアイデアも積極的に商品化しています。2年ほど前から、クラフト作品の販売サイトに担当者自ら作家として商品を出しています。自分の商品を売ること・売れることが楽しいとモチベーションも上がり、よりユーザー目線の商品が作れるようになりました。

これまでにないアイデアを思いつくのは、製造のノウハウがあり、日頃から機械を触る社員だからこそ。UVプリンターの担当者と縫製の担当者が協業し、UVプリントした材料を縫製して仕上げることもあります。デザインはトレンドをおさえるため、若手の女性社員の意見も参考にしています。

縫製も行うシーガルの作業場

縫製も行うシーガルの作業場

今後の事業展開についてお聞かせください。

江川さん:革小物のデザインのバリエーションを増やしていきたいと思います。最近はクリアインクで厚盛印刷した上に革を貼ることで、表面に模様が浮き出るような商品を作りました。UVプリンターには私たちがまだ思いついていない新しい使い方がありそうですね。

スマホの登場から時間が経ち、アクセサリーにもオリジナリティが求められるようになりました。付加価値のあるイニシャルや名入れなどのセミオーダーも伸びています。さらにこだわる方向けに、商品のデザインや素材を自分でカスタマイズできるサービスも始めました。これからも、お客さまが誰かに話したくなるような商品を作っていきたいと思います。

今後どんな新しい商品が生まれるのか楽しみになるインタビューでした。本日はありがとうございました。